東方異変録~記録~ #00 序幕「幻想≠現実」
幻想を好いた"人"が居た
現実を好いた"者"が居た
だけど、結局依存し続けたのはその逆だった
現想の熱暑「げんそうのねっしょ」
???「暑い」
???「クソ暑いの間違いじゃ」
???「いや、火炙りのほうが正しい気もしますよこの暑さ…」
と、3人のやり取りが始まる。
…だがそのやり取りも今の暑さを前にそう長く持たない。
???「ああ…だめ、このままじゃ日焼けどころじゃ済まないわ!!はっきり言って干からびちゃうわ!!魔理沙、そこらに氷精転がってないの!?」
魔理沙「転がってれば、私としても楽で助かるんだが、流石にこのクソ暑さだと氷精もここまで来るどころか出てこないと思うんだぜ…」
???「ああ、氷精抱きたかった気もするわ…」
魔理沙「氷漬け、いや凍りのオブジェクトがいいとこだぜ、菫子」
菫子「えぇ…、あーもう!!"あっち"だとむさ苦しいから"こっち"に来たっていうのに、苦しいという点では何もこれじゃ変わらないじゃない!!」
???「むさ苦しささえ良ければつまり涼めるってことなんじゃ…」
菫子「部屋が散らかってて冷房が全然効かない…、てっきりこっちならいいぐらいに風が涼しいかと思えば、直射日光がとてもじゃないけど強すぎる…!?」
お肌の天敵と言わぬばかりに影に体をひそめる菫子
それに対して2人は暑いと言いつつも肌を気にする様子はない
菫子「ああ、霊夢さんと魔理沙さん羨ましい…」
霊夢&魔理沙「お前が言うな!!」
そう、霊夢と魔理沙は知っている
菫子が、真にここに居るわけではないということに。
霊夢「あんた、肌気にしてるみたいだけど、実際問題ないんじゃない?」
菫子「…えー?」
魔理沙「いやだってお前、お前にとっちゃまだここ"夢の中"だろ?」
菫子「あー…でも肌がチリチリしてる、間違いなくこれほぼ幻想入り状態かも…」
霊夢「…ほんと現実が曖昧になってるようねぇ」
菫子は"あの一件"以来、現実が曖昧とされる。
寝れば幻想、起きれば現実、だけど寝てはいる。
と、話していたとき唐突に—
暇つぶしか、嫌がらせか、それともどちらも?
???「ずいぶん"その子"の話で盛り上がってるようね」
菫子「うわぁ!?」
霊夢「あら、珍しくかかわらないと思ったら急に来るじゃない、紫」
唐突な来訪者…もとい神出鬼没の登場に思いっきり頭を後ろに打つ
紫「…まあ、その子、本来歓迎されるような来かたではないし、私としても歓迎できないのよ」
魔理沙「じゃあなんで来たんだぜ?」
菫子「で、できれば、ついでに紹介も…」
紫「あら、そう言えば自己紹介が遅れたわ」
紫「—私は八雲紫、幻想郷を見守るものよ。
そしていま出てきた理由は—」
と、少し間を開けて
紫「暇だったから♥」
あ、この"妖怪"危ない感じかも…
菫子「歓迎されないついでに暇つぶししてほしい…と?」
紫「ええ、優しい歓迎はできないけど、"私なりの歓迎"をしようと思ってね♥」
菫子「…霊夢さんこれって」
霊夢「腹くくりなさい」
魔理沙「くくるんだぜ」
菫子「えぇ…」
紫「あら、あなた"達"が私の暇の相手をしてくれるものだとてっきり♥」
レイマリ「え!?」「だぜ!?」
紫「そうそう、もちろんご褒美はあるわよ、氷精詰め合わせ♥」
レイマリ「乗ったわっ!!」「だぜ!!」
菫子「ウソン」
紫「じゃあ、かかってきなさい、もちろん逃げたら背中を狙わせてもらうわよ、外側の人間!!」
菫子「敵意むき出しじゃないですかああああ!?」
こうして特攻2人、避ける(コマンド)連打の菫子の暇つぶしが始まった…
VS レイマリ+菫子/八雲 紫
COMING SOON
轟くのは轟音か愉快な戦闘音か
—?
遠くから、山頂あたりから腹に届く衝撃が、轟音が聞こえる
どこか、血がたぎらされるような激しい音
…行けば自分も楽しめられるだろうか?
行けばわかるか—
そして謎の者は歩みを"そこ"に向ける
幻想郷から地続きの場所
—誰かと別れたっけ?
—ここがどこだかは覚えてる、知っている。
—だけどなぜここに居るかが思い出せない。
まあ、目的はあるからいいか—
そして謎の人物は歩みを、人気のない路地裏に向けた
序幕「幻想≠現実」END
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